シールロウは、腕がまっすぐ垂れるくらいまで高くしたフラットベンチに、うつ伏せになって行うロウです。ベンチが上体を固定するので、股関節や腰は動きを助けられません。ストレートのバーベルを使う場合、各レップはバーがベンチの裏側に当たったところで終わります。
スポーツ科学では、バーベル版はプローン・ベンチプル(prone bench pull)として研究されています。BrolicにはSeal Row (Barbell)(バーベル・シールロウ)とSeal Row (Dumbbell)(ダンベル・シールロウ)が別々の項目として登録されていて、このガイドでは両方を扱います。
鍛えられる筋肉
Brolicでは、両方の項目で背中上部を主なターゲット、上腕二頭筋と広背筋を補助としてタグ付けしていて、ダンベルの項目には三角筋後部もタグ付けしています。これは関節の動きから導かれるものです。肩甲骨が寄り、上腕が後ろへ動き、肘が曲がります。
グリップと肘の軌道によって、重点が移ります。ジョン・メドウズ(John Meadows)の種目解説動画では、ワイドなオーバーハンドグリップで肘を高く上げるやり方を教えていて、これにより負荷の中心が広背筋から三角筋後部と背中の中部に移ります。トム・マコーミック(Tom MacCormick)の広背筋向けのバージョンでは、肩幅のグリップで、肘を体の横から約30°開き、へそに向かって引きます。これらはコーチングの説明であり、測定したものではありません。
ベンチのセットアップ
- フラットベンチを、重量を持った腕がまっすぐ垂れる高さまで上げます。Legionは、プレート、ボックス、ステップ台で約15〜30 cm(6〜12インチ)上げることを勧めています。重量をつける前に、ぐらつかないことを確認しましょう。
- シールロウ専用のベンチはもっと高く、バーを掛けるフックが付いています。Rogueのベンチは、パッドまでの高さが約113 cm(44.5インチ)です。フックがなければ、バーはベンチの下の床から始めます。
- 胸をパッドに乗せ、頭をパッドの端に合わせてうつ伏せになります。トニー・ジェンティルコア(Tony Gentilcore)のキューは、お尻を締めて腹筋に力を入れ、腰が反らないようにすることです。マコーミックは、そうすると脚も浮かないと付け加えています。
ロウ
肩幅よりやや広いオーバーハンドグリップで握り、腕をまっすぐ伸ばした状態から始めます。
バーがベンチの裏側に触れるまで引きます。肩甲骨から動かし始め、それから肘を後ろへ引きます。胸とあごはパッドにつけたままにしましょう。胸を浮かせると、ベンチのほうがバーに近づき、レップが短くなります。
腕がまっすぐになるまで、コントロールしながら下ろします。
思っているより軽く始めましょう。ショーン・ナレワニー(Sean Nalewanyj)は、想像よりずっと軽い重量が必要になると注意しています。ジェンティルコアは8〜10回のセットで行っています。
バーベル、キャンバードバー、ダンベル
- ストレートのバーベル:バーはベンチで止まります。毎レップ終点が同じで、ベンチの厚みが可動域を決めます。
- キャンバードバー:曲がった部分がベンチをよけるので、手がより高くまで動きます。Rogueのシールロウ用バーは約18 cm(7インチ)下に曲がっていて、重さは約18 kg(40 lb)です。標準的なバーの重さではなく、このバーの重さを入力しましょう。
- ダンベル:パッドの横を通るので、ベンチで止まりません。ナレワニーとTeam3DMJのリフターは、肩甲骨をコントロールしやすいことからダンベルを好み、Legionは2つを置き換え可能なものとして扱っています。
どれがより筋肉をつけるかを示す根拠はありません。可動域が違えば、記録も別になります。
インクラインロウやペンドレイロウとの違い
| シールロウ | チェストサポーテッド・インクラインロウ | ペンドレイロウ | |
|---|---|---|---|
| 支え | フラットベンチで上体全体を支える | インクラインベンチで胸を支える | なし。ヒップヒンジの姿勢を自分で保つ |
| 上体 | 水平 | 斜め上向き | 床とほぼ平行 |
| 各レップのスタート | 腕をまっすぐ垂らした状態 | 腕をまっすぐ垂らした状態 | 床の上で完全に静止した状態 |
ヘルムズロウはインクラインの例で、ペンドレイロウ(英語)では腰と股関節で姿勢を保つ必要があります。これらを比べた試験は見つからず、この表は履歴を分けるためのもので、順位をつけるものではありません。
記録のしかた
Brolicでは、どちらの項目も、重量とレップ数で記録する両手の種目として扱います。バーベルなら、バーを含めた合計を入力し(バーベル計算ツール(英語)で合計できます)、ダンベルなら1つの重さを入力します。器具ごとに専用の履歴に記録しましょう。ストレートのバーはベンチで止まり、キャンバードバーとダンベルはその先まで動くので、同じ重量でも同じ仕事量ではありません。グリップもメモしておきましょう。マコーミックは、グリップを狭めて重い重量を扱えても、それにはほとんど意味がないと注意しています。無料のトレーニング記録テンプレート(英語)にはベンチの高さとグリップを書く欄があり、部位ごとの週間セット数(英語)では、背中上部がすでにどれだけのトレーニング量をこなしているかを確認できます。
よくある質問
なぜシールロウと呼ばれるのですか? 誰が名づけたのかを記録している資料は見つかりませんでした。ナレワニーは2015年に、重い重量を扱うと脚がアザラシ(seal)のように「ばたつく」からだと書いています。マコーミックも、似た話を「とされている」として紹介しています。言い伝えとして受け取ってください。
バーはベンチに触れないといけませんか? ストレートのバーなら、それが一般的な基準です。下で引用している実験のプロトコルでは、バーがベンチに2回続けて届かなかった時点でセットを終了していました。トップで肩が前に丸まるなら、ジェンティルコアはバーにパッドを付けて可動域を短くすることを勧めています。どちらで行ったかを記録しましょう。
セット中に肩や腰が痛みます。 セットを中止してください。次回は重量か可動域を減らしましょう。痛みを我慢してロウを続けないでください。
出典と方法
- Tony Gentilcore (2016):冒頭の動画を掲載。体幹の固め方、パッド、8〜10回のセット。
- John Meadows: Exercise Index, seal rows:専用ベンチでのユージン・テオ(Eugene Teo)のデモ。グリップ、肘、プレートに乗せたベンチでの代用。自動字幕を参照。
- Team3DMJ: seal rows:ダンベルのデモ。自動字幕を参照。
- Legion Athletics (2024):ベンチの高さ、グリップ、キャンバードバー、ペンドレイロウとの比較。
- Tom MacCormick, SetForSet (2025):2つのセットアップ、胸を浮かせる間違い、断定を避けた名前の由来の話。
- Sean Nalewanyj (2015):名前の由来の話、ダンベルを好む理由、重量についての注意。
- Rogue Fitness: Seal Row Bench and Bar:ベンチの高さとフック、バーの曲がりの深さと重さ。この種目をベンチプルと呼んでいます。
- Miras-Moreno et al. (2023):プローン・ベンチプルの実験プロトコル。
- Brolicの種目カタログ(バージョン2026-09-22.1):項目、記録方法、筋群。
高さ、グリップ幅、レップ数の範囲は、動きを覚えるための出発点であり、試験で確立された最適値ではありません。2026年10月5日にPubMedで「seal row」を検索しても、この種目についての結果はありませんでした。目を通したプローン・ベンチプルの論文は筋力と速度を調べたもので、筋肥大についてほかのロウと比べたものはありません。