クロスボディ・ラットプルアラウンドは、片膝立ちで行う片腕のケーブル種目です。高い位置のプーリーに向かって腕を上へ、体の前を横切るように伸ばし、そこから上腕を反対側の腰に向かって、下へ回し込むように引きます。軌道は直線ではなく斜めです。
呼び名は定まっていません。英語ではcross-body lat pulldown、cable lat pull-around、lat pullaround、crossbody lat pulldownなどと書かれますが、どれも同じ斜めの片腕プルを指しています。BrolicではCross-Body Lat Pull-Around (Cable)(ケーブル・クロスボディ・ラットプルアラウンド)として登録されており、1セットの記録で両腕をカバーし、レップ数は片側ごとの回数です。
鍛えられる筋肉
ターゲットは広背筋で、大円筋と三角筋後部も関わります。肘が曲がるにつれて、上腕二頭筋と前腕も働きます。
この種目についてよく聞くのが、斜めの軌道は広背筋が伸びた位置で負荷をかけるので「下部広背筋」を優先的に鍛えられる、という主張です。もっともらしく聞こえますが、確立された考えではありません。このガイドでは、この種目が広背筋の特定の部位を分離して鍛えるとも、通常のプルダウンより優れているとも主張しません。正しくて役に立つのは、もっと控えめなことです。斜めの軌道では、腕が体の前を横切った状態で広背筋を長い可動域で動かせるので、垂直のプルダウンとは引く方向が異なります。
片膝立ちになる:姿勢も種目の一部
これは片膝立ちで行う種目です。スタックに近い側の膝を床につき、外側の足を前に出して、骨盤が固定されて正面を向くようにします。
この姿勢は好みの問題ではありません。立って行うと、肩での斜めの軌道をコントロールすることが目的の動きに、体幹が加勢できてしまいます。立てばより重い重量を扱えますが、もう同じ種目ではなく、数字の意味も変わります。片膝立ちはその加勢を取り除き、セットを再現しやすくします。
床についた膝の下にパッドを敷くのはかまいませんが、土台がぐらつかない範囲にしてください。
セットアップ
プーリーは頭の高さか少し上にセットし、シングルハンドルを取り付けます。ウエイトスタックに対して横向きで片膝立ちになり、スタックから遠い側の腕を動かします。こうすると、腕が上へ、体幹の前を横切るように伸びます。
軽い重量でリハーサルして、距離を確認しましょう。斜めに目いっぱい伸ばせるスペース、頭や肩に当たらないケーブルの軌道、ずれずに保てる膝の位置が必要です。
プーリーの設定、膝の位置、体幹の向きはセット間で変えないようにしましょう。座った状態やベンチで体を支えたバリエーションを行う場合は、メモにそう書いておきます。同じスタックの重量でも、同じ条件の種目ではないからです。
プルアラウンド
腕を伸ばした位置から、上腕を反対側の腰に向かって下へ回し込むように引き、ハンドルが動くにつれて肘を曲げていきます。手を近づけるだけでなく、上腕を動かすことを意識しましょう。コントロールしながら、同じように目いっぱい伸ばした位置まで戻します。
肩甲骨がある程度動くのは自然で、むしろ望ましいことです。体幹を大きくひねったり横に倒したりするのは、それとは別の加勢です。レップを重ねるごとに、引ききるために体幹の回旋がどんどん必要になっていくなら、そこでセットは終わっています。余分に引けた距離が体の回旋によるものなら、遠くまで引けても良いことではありません。
トップで感じるストレッチは姿勢についてのフィードバックであって、そのセットで何が得られたかを測るものではありません。
関連する3つの種目と、3つの記録
| 種目 | 決め手となる特徴 | 分けて記録する理由 |
|---|---|---|
| クロスボディ・プルアラウンド | 体幹の前を斜めに横切るリーチ、ハンドル | 体の向きとリーチ |
| 片腕ラットプルダウン | より垂直な軌道、ハンドル | グリップ、肘の軌道、体の支え方 |
| カフを使うキーナンフラップ | 上腕にケーブルを取り付ける | カフの位置と運動面 |
3つとも同じプログラムに入れられますが、置き換えがきくわけではありません。狙う内容に合うものを選び、それぞれ独自の履歴を残しましょう。
記録のしかた
1セットで両腕をカバーし、レップ数は片側ごとに数えます。10と記録したら、左右それぞれ10回という意味です。片側の回数が足りなかった場合は、スタンスとプーリーの設定と一緒にメモしておきましょう。スタックの重量表示が意味を持つのは、同じマシンの中だけです。プーリーの構成や摩擦はマシンによって大きく違うので、別のステーションの「15 kg」は、手にかかる抵抗としては同じではありません。無料のトレーニング記録テンプレート(英語)にはセットアップを書く欄があり、部位ごとの週間セット数(英語)では1週間の数え方を解説しています。
よくある質問
片膝立ちでないとだめですか? はい。Brolicに登録されているこの種目として行うなら、片膝立ちです。立ったままケーブルを体の前で横切るように引くこともできますが、それは体幹の関わり方が違う別の動きです。この種目の履歴を続けるのではなく、別に記録しましょう。
主に腕に効いている感じがする場合は? まず重量を確認し、次に、腕を伸ばす代わりに早い段階で肘を曲げていないか確認しましょう。感覚だけでは、どの筋肉がいちばん役に立つ仕事をしたかはわかりません。
ラットプルオーバーと同じですか? いいえ。プルオーバーでは、腕はおおむね体幹と同じライン上を動きます。こちらは体の前を横切る斜めの動きで、カフを使うプルオーバー版はさらに別の種目です。
ケーブルステーションが空いていない場合は? 片腕のダンベルプルオーバーか、慣れたプルダウンで代用できます。重量を直接比べるのではなく、代用したことを記録しておきましょう。
出典と方法
- How To: half-kneeling cable cross-body lat pull-around:片膝立ちバージョンのデモ動画。
- Brolicの種目カタログ(バージョン2026-09-05.3):正確な種目名、ケーブルという器具、片側ごとの記録方法。
プーリーの高さの目安は、引用したデモから導いた出発点です。この種目に特有の筋肥大の利点は主張しておらず、「下部広背筋」という見方は紹介しているだけで、支持するものではありません。